氷上の軌跡 -#39阿部隼士-

皆さまあけましておめでとうございます🎉
正月も終わり、仕事など始まる中いかがお過ごしでしょうか。
私は地元である釧路市に帰り、家族や友達と美味しいご飯と酒を飲んでわがままボディにより一層磨きがかかりました。

前置きはさておき、ついにこの時がやってきてしまいました。毎年先輩方の氷上の軌跡を楽しみにしていた反面、悲しくもなります。
少し長い文章になると思いますが、どうか最後まで読んでやってください。

生い立ちから説明します。

2000年8月24日北海道釧路市にてジャイアントベイビーこと阿部隼士が爆誕します。産まれて間もない私は、持ち前の体の大きさと寝相の悪さで一目置かれる存在だったようです。
その後、親の愛を受けながら順調に育っていったのですが、小学校に入学する際に驚きの事実が発覚しました。私はその頃サッカーが好きで、サッカー部に入ろうと思っていたのですが、なんとサッカー部が学校に無いじゃありませんか。
田舎の全学年1クラスしかない学校なので仕方がなかったのですが、そこで私は野球部かアイスホッケー部の2択を迫られることになります。親戚にアイスホッケーをしていた人がいたため、スケートの楽しさにのめり込みアイスホッケーを選択しました。

そしてアイスホッケー人生をFWとして始めたのですが、ここでも事件が起きます。
4年生の頃にチームの事情でキーパーを1人作らなければいけなくなりました。
私は点を決めるのが好きだったので、FWがやりたかったのですが、父親がキーパーをやらせたかったらしく、私に誘惑を仕掛けてきました。キーパーはヘルメットに絵や柄を書くことが認められているので、オオカミのかっこいい絵が描いてあるヘルメットを餌に誘惑してきました。

私はその誘惑にまんまと騙されてキーパーとしてのキャリアを歩み始めました。
キーパーを始めたての頃は1試合で19点も失点したり、父親からの厳しい指導もあり、中学校にいったら辞めようと思ってました。しかし、6年生の最後にあった選抜に選ばれ、全国2位になったことでもう少し頑張ってみようと思いました。

そして中学校にあがり、全国屈指の強豪校である鳥取中学校に入学しました。
そこでは私が知っているトレーニングではなく、極限以上に走り込みをしたり、氷上練習前に外周を10周するなどといった地獄のトレーニングが待っていました。
走るのが苦手な私はついていくのに必死で、毎日死ぬんじゃないかと思っていました笑
しかし、そのトレーニングの日々のおかげで3年間で全国大会2位、1位、3位といった成績を残すことができ、勝つことへの執念が鍛えられました。

そして波乱の高校生活です。
高校は地元の釧路江南高校に受験で入りました。受験勉強を1ヶ月間1日10時間ほど毎日していた甲斐もあって合格することができました。
高校では1年生の最初から試合に出ることができ、自信もついてきました。その一方でトレーニングはとんでもないほどキツく、よく自分のせいでアップからやり直しや、部員全員坊主など迷惑をかけました。今となっては良い思い出ですね笑
そんな情け無い阿部隼士くんは3年生でキャプテンになりました。2年生の最後にあった納会でいきなり指名された時は吐き気がしました。
もちろんキャプテンとして順風満帆な生活を送れるはずもなく、1年間で2回キャプテンから降ろされるという偉業を成し遂げてしまいました。しかし、考え方を変えれば1年間で3回キャプテンになった漢ともいえるので、歴代最多記録保持者として胸を張ってます(?)

そして中央大学に進学することになりました。
私の1学年上にはキーパーがいないため、3年生になると自動的にキーパーでの最高学年になりました。しかし、正キーパーとしては#75の石川が出場しており、正直情け無い気持ちでした。それ以上に先輩であるのにも関わらず、石川に全ての責任を背負わせてしまい、申し訳ない気持ちがありました。
最後の3位決定戦に出場した時にはプレッシャーに押し潰されそうになり、こんな舞台をたくさん経験しているのかと考えていました。

正直、私はこの4年間で何か学んだことや劇的に変わったことなどはありません。
しかし、引退が近づくにつれて、自分が思っていたよりもアイスホッケーのことが好きで、このチームのことが大好きだと気付かされました。
最後のミーティングでも言ったのですが、みんな自分が思っているよりもアイスホッケーのことが好きだと思います。だからこそ後悔がないようにアイスホッケーができるその一瞬一瞬を大切に全力でやり切ってください。

あまり人を諭すようなことは苦手なので、最後に何人かにメッセージを書いて終わろうと思います。

まずは部屋っ子たち
うちの部屋っ子たちは全員可愛いです。みんな自由奔放だったり部屋をフィギュアだらけにしたりと手のかかる子たちですが、みんな大好きです。でも社会人になったら何かと奢らされそうなので、連絡先は消させてもらいます。

次にゴーリーズ
みんな上手だし誰が試合に出ても問題ないと思います。来期は3人になりますが、みんなで協力して競い合ってぐんぐんと上達してください。中央の未来は君たちにかかってます。
あと、キーパー会は俺のお金に余裕ができたらでお願いします。

最後に後輩たち全員へ
4年生についてきてくれてありがとう。最後の3位決定戦でみんなが熱い気持ちを持って戦ってくれたことは忘れません。来期は新4年生を中心に全員で戦う強いチームになることを期待しています。

親や同期にはこれから話し合うこともあるのでその時にしようと思います。

後輩に頑張れと偉そうに言ってはいますが、私自身も社会という森に放り込まれる子羊になりますので、死なない程度に頑張ろうと思います。

こんな感じでぐだぐだとアイスホッケー人生を振り返ってみたりとまとまらない内容になってしまいましたが、終わろうと思います。
明日以降の同期たちの氷上の軌跡にご期待ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

#39 阿部隼士

中央大学スケート部アイスホッケー部門

中央大学スケート部 アイスホッケー部門