氷上の軌跡 -MG黒瀬詩織-

突然ですが質問です。
皆さまが思う
"中央大学アイスホッケー部の良いところ"
ってなんですか?
10秒以内にお答えください。

うーん、うーん。
沢山あって選べないなあ。やべっ!あと3秒!
よしっ、これだ!

私は…
 "感謝を忘れない心" だと思います。
チームブログをご覧の皆さま、改めまして、
マネージャーの黒瀬 詩織と申します。
秋リーグ終了後、心身ともに燃え尽きてしまって(笑)、期限当日まですっかりブログのことを忘れておりました。
提出期限の24時に間に合わなさそうです。
引退ブログ担当のMG入江菜那に怒られる予感がするので、先手を打って全力で謝罪しようと思います。

このことからも分かるかもしれませんが、
私は忘れっぽくズボラな性格で、
なおかつ誰よりも不器用で
最初から最後まで、「使えないマネージャー」でした。

岡山から上京し、一人も友達がいないままホッケー部に入部して。
先輩マネージャーは一人もおらず、仕事マニュアルも勿論無く、「ただ居てくれるだけでいいよ」と選手の皆から言われ、何をしよう…とプチパニックになり…(笑)
いざ仕事を始めたら、ポカリはこぼすし物は壊すし駐車券は無くすし、要するにダメダメマネージャーだったわけです。

「迷惑をかけたくない」「それでも練習に行き続けて自分に出来ることを探したい」「でも役に立てる自信がない」
相反する思いで心がグジャグジャになって、1・2年生の頃はいつも目から汗を流していました。
「練習に来ないで欲しい」と選手から思われてそうで怖かった というのは今だから言える話です。(笑)

私は、途中から「選手からの学び・新たな発見を自身の成長に繋げる」ことを当面の目標とすることに決めました。
仲間たちの行動と言葉は、私の考え方をインストール&アップデートしてくれました。
ホッケー面での頑張りも勿論ですが、
みんなの「感謝を忘れない心」に特に鼓舞されたのです。

1年生の時、銀河アリーナでの練習後に
「リンクのゴミは中大のゴミ」と
当時4年生の松沢健也さんがおっしゃいました。
昨年度は、当時主将の阿部翼さんが「試合後には観客席のゴミを拾おう」と声掛けをしてくださいました。
次にリンクを使う方々の快適さまで考えること。「リンクへの感謝の気持ちを忘れないこと」「常に"前後"を考えること」。選手の言葉から得た学びです。

氷に乗る時・降りる時、リンクに向かって深くお辞儀をする選手たち。
ベンチからその背中を見る度、なんだか背筋が伸びるような気持ちでした。
どんな時も初心を忘れず、行動のベースに"感謝"があること。選手からしたらただの習慣なのかもしれないけれど、私にとっては大きな学びでした。

不器用だけど、仕事はできないけれど、
初心だけは絶対に忘れずに、選手を見習って周りへの感謝の気持ちを持って働き続けよう。

選手からの学びを自身の「働く糧」として4年間走り続けたことで、
最後までダメダメだったけれど、後悔することなく笑顔で引退できたんじゃないかなと思います。

4年間お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。
選手ご家族の皆さま。今シーズンは中々お会いできなかったけれど、いつも笑顔で「詩織ちゃん!」と呼んでくださって…
なんだか毎回実家の母に会えているような気持ちになってたんです。笑

母には沢山迷惑をかけました。
毎日仕事をしながら、一人で姉妹二人の成長を見守ってくれました。
小さい頃から、やりたい!と言ったことになんでも挑戦させてくました。
無理を言って東京の私立大学に通わせてもらいました。
そんな私の気持ちを何よりも大切にしてくれる母ですが、「大学でマネージャーをやりたい!」と伝えた時は、過去最高に微妙な反応だったと思います。(笑)
帰省した際、一度だけ
「マネージャーを辞めなさい」と言われたことがあります。
私の体調ややるべきことを考えてくれて、勇気を出して言ってくれたんだと思います。私は絶対に辞めないと言い続けました。その後、私の気持ちを理解してくれ、何度も東京に試合を観に来てくれるようになりました。
最終戦の次の日には、こちらから連絡をしていたわけではないのに 突然メッセージを送ってくれました。
涙が止まりませんでした。
なんで大学に入ってまでマネージャーをやるのか意味わかんないですよね、理解できないですよね。笑
それでも母は最後まで応援してくれました。
「母みたいな母になりたい」これが私の一番の目標です。
(私の母には秘密にしてください。どうかこのブログに辿り着きませんように…)


「ありがとう」。
漢字で書くと、「有り難う」。
「有り難いこと」=「滅多にないこと」。
日の出を見ると、銀河アリーナでの早朝練習を思い出します。夕焼けを見ると、試合の日の帰路を思い出します。
この4年間で、"滅多にないこと"をたくさん経験できました。みんなと一緒に大学生活を送ることができました。みんなと悔し涙も嬉し涙も流すことができました。
中大スケート部の一員になれて、私はとってもとっても幸せ者です。
4年間、本当に本当にありがとうございました。
マネージャー 黒瀬 詩織

中央大学スケート部アイスホッケー部門

中央大学スケート部 アイスホッケー部門