氷上の軌跡 -MG富谷帆乃夏-

中央大学スケート部のブログをご覧の皆様、こんにちは。
マネージャーの富谷帆乃夏です。

いよいよこの日がやってきてしまいました。
私のアイスホッケーとの出会いは大学からで、歴代の先輩方、そして同期の幼いころからの十数年に及ぶ軌跡と並べると大変短いのですが、私なりにこの4年間のマネージャー活動での思い出をお伝えしたいと思います。

非常に緊張しておりますが、今まで散々、選手ブログなどで選手に何時まで!ちょっと長めに!などと沢山要求してきてしまったので、今回はその分頑張って書き綴っていこうと思います。
少しの時間、お付き合いいただけると幸いです。

私はよく、「なぜマネージャーになったの?」といろいろな人に聞かれます。理由は様々ありましたが、マネージャーという職業を選んだ一番の理由は、夢中になって取り組めるものを見つけたかったからです。
私は中央大学に入学する前に1年浪人を経験しています。どうしても行きたい大学があり、1年間勉強する道を選びました。しかし、あと一歩のところで努力は実りませんでした。
悔しさはもちろんのこと、実家でのんびりと暮らす予定が、いきなり上京・一人暮らしが決まったことによる動揺、不安、寂しさ、様々な感情から、3月中はずーっと泣いて泣いて泣きまくっていたのも今となっては良い思い出です。(笑)

何も心が追い付かないまま、いつの間にか地元宮城から上京し、大学に入学していて、どうやってこの先4年間を過ごせばいいのだろう?と漠然とした不安に苛まれていた時にスケート部の存在を知り、興味を持ちました。
自分の知らない環境で、自分の今までの人生とはかけ離れた、スポーツに人生をかけて取り組んできた人と関わりながら、今までやってこなかったマネージャー業を通して、心機一転、新しいスタートを切りたいと思ったのです。
また、友人が一人もいなくて心細い中、同じ東北出身の選手や北海道出身の選手が多いと聞き、同じ北国だ!と勝手に親近感がわいたのも理由の一つです。こっちは結構単純です笑

その後今でも忘れない、緊張しすぎてカチコチになった面接を経てマネージャーへとなれたわけですが、初めてのマネージャー生活は戸惑いの連続でした。

何をすればよいのかもわからず、与えられた仕事をやるので精一杯。選手に迷惑をかけたくなくて、できるだけ影を潜めようとしていたこともありました。
でも、それでは全然部のためになれないと気づき、何のために私はここにいるのだろう?選手にいなくていいと思われたらどうしよう、と怖くなり、毎回緊張しながら練習に行く日々。

そんな私を、何も文句も言わず、選手のみんな、特に先輩方は優しく見守ってくれました。こんな未熟な私にも温かい言葉をかけてくれたり、自分でも見つけられなかったようなちょっとした成長、変化を見つけてくれたり。
こうした一つ一つの出来事がとっても嬉しくて、幸せで、私にとっては大きな刺激、そして活力となりました。
ちゃんとこの気持ちを行動に移して恩返しできるように、毎日一生懸命に取り組もう。そう思うようになりました。

正直なところ、毎回練習や試合を終えて帰宅するたびにああすれば、こうすれば、と一人大反省会を繰り返していたら4年が経っていたという表現が正しい気がするのですが、みんなのためにあと何ができるんだろう?どんなことをしよう?と考えている時間はいつもとっても充実していました。
それも、毎日選手たちがひたむきにアイスホッケーに向き合う姿に大きな刺激を受け、鼓舞されていたからだと思います。

私が見ていた部分はきっとほんの一コマに過ぎませんが、みんなが努力したり、活躍したり、一生懸命もがいたりしている姿を見て、私も頑張ろうって思えました。
特に4年目は、SNS担当の#88 ブロを始め皆の協力のもと新しいことが沢山できてとってもありがたかったです。

引退の日は実にあっという間に来てしまいました。
何にも取柄がなくて、得意なことも、自分の武器みたいなのも無くていっぱい悩んだけれど、物を忘れたり、失敗したり、数えきれないほどの迷惑を皆さんにかけてきてしまったけれど、ただただがむしゃらに、やる気とガッツで走り続けてきたような4年間だったけれど、最後まで走り続けてこられたのは、ほかならぬ選手たちのおかげです。

本当に感謝しています。

沢山の成長、そして数えきれないほどの新しい気づきが得られた4年間だったなあと振り返って思います。


最後になりますが、皆さまに感謝の気持ちを述べたいと思います。

まずは選手ご家族の皆様、OBの皆様、そして中央大学を応援してくださっている皆様
私の仕事柄あまり直接お会いできる機会がなく、私が皆様のお声や反応をうかがえるのはSNSが中心でしたが、いつも心温かい応援をいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの一つ一つの反応が私の学びとなり、次の糧、励みとなりました。
また、マネージャーにも、と差し入れをくださったり、温かい言葉をかけてくださったりしたこと、とても嬉しかったです。ありがとうございました。

スタッフの方々
右も左もわからない状態で入ってきた私に、沢山の貴重な経験をさせていただきありがとうございました。色々な仕事を任せていただけてとても光栄でした。マネージャーからの相談事もいつも快く聞いてくださったこと、本当に感謝しています。

2年間お世話になった、4人のマネージャーの先輩方
今の私は先輩方のおかげで作られたといっても過言ではないくらい、言葉遣いから、チームに対する姿勢から何から何まで様々なことを教えていただきました。
皆それぞれ自立しながらも、チームを一番に想い何事も取り組む姿がかっこよくて、私の目標でした。先輩方が私たちの先輩で本当に良かったです!

同期には直接たくさん伝えたいので割愛しますが、一つだけ。
同期のマネージャー、特に藍子には、大変お世話になりました。私とは正反対で、いつもしっかりしていて頼りになる藍子。何度助けられたことか。二人で悩み、切磋琢磨しあった4年間は一生の宝物です。本当にありがとう。

後輩へ
しっかりしていていつも一生懸命な後輩マネージャー、面白くて優しい後輩の選手たち、と頼もしい後輩に恵まれとても楽しかったです。
インカレでみんなが一つになって戦えた時、みんなが熱い気持ちで戦ってくれているのを見て、とっても感動しました。
一生忘れられない試合になりました。本当にありがとう。
マネージャーの4人もありがとうね。4人がどんどん仕事を引き継いでくれていっているのを見て、頼もしいなあと感じていました。これからも皆で協力して仲良く頑張ってね!
同期のマネージャーって、本当に大切です。応援しています。

両親へ
心配性の両親に更に初っ端から心配をかけていたのにもかかわらず、その2週間後には「アイスホッケー部のマネージャーやる!」と意気込んで伝えたときには、自分の世話もままならないのに人の世話なんてできるのかと、非常に微妙な反応をされたのを思い出します。笑
でも最終的には、ちゃんと最後までやりきるんだよ、と応援してくれました。
自分で決めた道でしたが、両親には大変お世話になりました。少し遠くの女子寮で暮らしていたけれど、それでは深夜や早朝の練習に行けないからと頼み込んで学校の近くに引っ越させてもらったりもしました。
それでも試合の時に連絡をくれたり、みんなの名前を覚えて試合を遠方から見に来て応援してくれたりした時、とっても嬉しかったです。
これから社会人になったら沢山恩返しします。

最後のミーティングでの言葉があっさりしすぎてしまった分、こちらのボリュームが膨らみました。
ここまで読んでくださった方々、ありがとうございます。

これで私の氷上の軌跡を終わります。

友達もいなくて、目標も失って、路頭に迷ったようなどん底の気分で始まった大学生活でしたが、こんなにも素晴らしい環境、そして仲間に出会うことができた私はなんて幸せ者なんでしょう。

選手と共に目標に向かって熱くなり、時に悔しく、そして嬉しい瞬間を幾度となく経験できたこと、これは私にとって一生の宝物です。
スケート部に、そして中央大学に入ってよかったと心から思います。
中央大学スケート部の一員として過ごせたこの4年間は、本当に幸せでした。

本当にありがとうございました。

今後とも中央大学の応援をよろしくお願いいたします!
引き続き、4年生の氷上の軌跡をお楽しみください。

マネージャー 富谷帆乃夏

中央大学スケート部アイスホッケー部門

中央大学スケート部 アイスホッケー部門