氷上の軌跡 -#93 渡邊大-

中央大学アイスホッケー部のチームブログをご覧の皆さん、こんにちは。

先日行われたインカレを最後に今シーズンの全日程が終了し、毎年恒例の中央大学4年生による「氷上の軌跡」の季節がやってまいりました。
今年度は#93 渡邊がトップバッターを務めさせていただきます。

入学してから、数々の先輩方の「氷上の軌跡」を読んできましたが、あっという間に私が書く時が来てしまいました。
ブログを書くことは苦手ですが、今回は最後のブログということで、これまでのアイスホッケー人生を振り返りながら、頑張って書いてみようかなと思います。
私の人生のことばかりになり、面白くはないかもしれませんが、最後まで読んでいただけると幸いです。

私は、5歳の時に両親に連れられてアイスホッケーの試合を見に行ったことをきっかけに、アイスホッケーを始めました。
私から「やりたい」と言ったのは覚えていますが、どこに惹かれたのかは全く覚えていません。ですが、生まれて初めて熱中できたものがアイスホッケーで、ここからアイスホッケー中心の生活が始まりました。

はじめは練習をするたびに上達するし、試合でも活躍できるようになり、練習が楽しみで仕方がありませんでした。そんな中、元々いた埼玉から栃木県の日光に引っ越すことになりました。これが1つのターニングポイントとなりました。
小学生の時は関東大会2年連続優勝を経験するなど、いい思い出しかありません。
今はFWですが、小学生の時はDFをやっていて、小学校選抜の監督にFWでプレーしてほしいというお言葉をもらい、点数を取れるからいっか!という軽い気持ちでポジションを変えました。

中学、高校は地元の学校に進学しました。中学校入学後は1年間試合に出ることができない日々を経験し、試合に出ても、活躍するどころかミスの連続で怒られることばかりでした。心のどこかでポジションを変えたせいにしたり、人のせいにしたりしていました。それでは成長できないのも当然ですよね。
正直、成長している実感もないのに日々のトレーニングはきついし、試合にも出られないしで、この時期は本当にアイスホッケーが嫌いで、練習さえしたくありませんでした。アイスホッケーなんか辞めてやると何度思ったことか。

そんな中、宮本さん(2020年度卒 #21 宮本明朗)徳光さん(2020年度卒 #18 徳光陸)と一緒のセットでプレーする機会がありました。小学校から同じチームで常に近くで見てきましたが、とても上手く、私なんかがついていけるレベルではないから無理だ、と思っていました。何度もミスをして迷惑をかけることもあり、練習や試合の帰り道は常に落ち込んでいました。ですが、2人のプレーから多くのことを学んでいくうちに、徐々にうまくいくことも増え、嫌いになっていたアイスホッケーがだんだんと楽しくなってきました。2人とプレーしていなかったら今の私はいないと思っています。
この機会なので言わせてもらうと、当時の2人はとても怖かったです。(笑)

大学に進学するにあたり、また2人と一緒にプレーしたい、優勝したいと思い、背中を追いかけるように中央大学に入学することを決めました。
いざ中央大学に入学してみると、そこは厳しい世界で、とてもつらかったです。
これまでやってきたプレーが通用するどころか、練習についていくことで精一杯でした。もちろん試合にはなかなか出場できない日々が続きました。
そこに追い打ちをかけるように、シュートが口に当たって怪我はするし、肩が外れて人生初の手術をすることにはなるし、本当についていなくて。

手術後はほんとに痛くて痛くて、何をしてても痛くて、すべてのやる気が失われ、アイスホッケーは無理だと思う時期もありました。そんな中、怪我をしている私にホッケーの話を持ち掛けてくれるチームメイト、怪我から復帰に向けてケアをし続けてくれたトレーナー、先輩や後輩、同期の存在に支えられました。怪我を経て、たくさんの人に助けられて生きていることを実感しました。

また、阿部さん(2019年度卒 #29 阿部翼)との出会いは大きく私を変えました。
部屋が一緒だったからかもしれませんが、常に気にかけてくれて、時には厳しい言葉をかけてくれ、落ち込んでいる時などはリフレッシュにいろんなところに連れ出してくれました。
時には、今かよ!?と思うこともありましたが、今となってはいい思い出だし、周りが知らない人だらけで根暗だった私を救ってくれた恩人です。2年間という短い期間でしたが、阿部さんの考え方や行動からは学ぶことばかりで、ともに過ごせた時間はとても貴重なものでした。私がお酒好きになってしまったのは、この人のせいです。笑

そして、同期にも恵まれたと思っています。同期はほんとに癖が強いし、集まりも悪いし、ほんとに自由人ばかりです。ですが、いざというときの団結力は他には負けないものがあると思います。そこが自分達らしさだし、そんな同期が好きです。
いろんな場面で同期にはたくさん助けてもらいましたし、ほんとに出会えてよかったです。

大学では、3年の時に秋リーグ優勝を経験し、自分たちの代も頂点を目指して頑張ってきましたが、1つもタイトルを取れずに引退を迎えてしましました。最高の結果で終わることはできませんでしたが、この仲間と最後まで戦えたことはうれしく思います。
引退することが少し寂しいと思うほど、濃い時間を過ごせたのかなと。

そろそろ締めなくちゃな、と思っていますが、ここで家族への感謝を少しだけ書かせてください。
私の家族は、中央大学の人ならみんな知っていると思います。どこで試合があっても会場に駆けつけ、いつも応援してくれていました。ありがとうございます。そんな家族に最後の最後まで「結果」で恩返しすることができなかったのが心残りですが、今後の人生で違った形で恩返ししていければなと思っています。

ここまで長々と振り返ってきましたが、これまでのアイスホッケー人生は、出会った多くの人達に本当に助けられてきたなと改めて感じています。辛い時期もたくさん経験してきましたが、それを一緒に乗り越えた同期や私を叱ってくれる先輩やコーチの方々、時には刺激をくれる後輩の存在、そして常に支えてくれた家族がいたから、ここまでやりきることができたと思います。
この出会いと経験は一生の宝です。


 
そういえば、部屋っ子の3人を出すのを忘れていたので少しだけ、、、。
情けない#21 権平、寝るとき以外帰ってこない#43 畑山、ポンコツな#9 堤、個性豊かな部屋で楽しかったし、試合や練習の後に、みんなに隠れるように部屋でアイスホッケーについて熱く語っていた姿は忘れません。
来年もがめつく頑張ってください。(笑)

気がついたらとっても長い文章になってしまいましたが、ここまで飽きずにお付き合いいただきありがとうございます。
これにて私の「氷上の軌跡」を終わりたいと思います。
 

最後に、中央大学で過ごした4年間、お世話になったスタッフの皆様、チームメイト、マネージャーの方々、そして中央大学を応援してくださった皆さま、ありがとうございました。
中央大学の一員になれてよかったです。
今後は遠い地から、中央大学アイスホッケー部のご活躍を応援しています。

#93 渡邊大

中央大学スケート部アイスホッケー部門

中央大学スケート部 アイスホッケー部門